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薬の保管について薬剤師がお話しします【松浦No.10】

クラスターメディカル薬剤師の松浦美幸です。

最近また周りでコロナが増えてきている感じがします。そのため、自分自身の感染対策も行いながら、もし感染して休むことになっても引き継ぎがスムーズに行くように考えているところです。

 

今回は「薬の保管」について書いてみたいと思います。一般の方が疑問に思われることに答える形で説明していきますが、薬学生のみなさんが知識を確認するのにも役立てばうれしいです。

 

■薬保管の適温って?

今年のように暑い夏、薬の保管温度について心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

まず結論からいうと、医師や薬局で保管温度について特別に注意を受けた薬以外は、普通に部屋の中=室温で保管してかまいません。

ちなみに、日本薬局方でいう「室温」は、「1℃~30℃」で、結構幅が広いです。

 

このほか日本薬局方では、「冷所」 1~15℃、「 常温」15~25℃ という保管温度帯も定められています。

 

■「冷所」で保管しないといけない薬ってどんなもの?

ほとんどの薬が室温保管OKだと先に書きましたが、比較的処方されることが多く、かつ、「冷所保管」となっている薬には次の3種類があります。これらは通常、薬剤師が「冷所保管」であることを伝えてお渡しします。

・座薬(一部常温保存のものもあり)

・未開封の注射薬

・一部の点眼薬

 

常用している薬の場合は患者さんご自身もよくご存知だと思いますが、初めての「座薬」「注射薬」「点眼薬」が処方された場合は、薬局で受け取る際に薬剤師に保管方法を尋ねてみるとよいでしょう。

 

ただし、これらはあくまで「冷所保管」であって、冷凍は不可です。

冷蔵庫の中でも棚の奥の冷気の吹き出し口近くはかなり温度が低くなり、場合によっては凍結してしまうおそれがあるので、冷所保管の薬はドアポケットなど、温度が下がりすぎない場所で保管するようにしてください。万が一、凍結してしまうと、その薬は使えません。

 

■夏は室温保管の薬を冷蔵庫に入れていい?

絶対にダメというわけではありませんが、入れないほうが良いです。理由は、冷蔵←→常温など温度変化があると、結露してしまうことがあり、この時に発生する水分が薬にとっては大敵だからです。

 

今年のように異常な暑さだと、「室温が30℃を超えているけどここに置いていておいいの?」と不安になるかもしれませんが、薬は過酷な環境条件での試験も経て商品化されているので、まず大丈夫です。

以下のことを守っていただくとより安心です。

・室内でも直射日光の当たるところには置かない。

・家の中のなるべく涼しい場所で保管する。

・車の中など無人の時に高温になる場所には置かない。

 

暑い時期は、クラスターメディカルで薬を施設に配達する時も、車の中の薬に日光が当たらないように注意しています。

 

■冷所保管の薬をもらっているけど、外出時や旅行の時はどうすればいい?

これはまず薬剤師に相談してください。

ただ基本的には、冷所で保管できないから持って行かず服用しないというリスクと冷所保管の薬を常温で持ち運ぶリスクでは前者のリスクの方が大きいといえます。優先すべきは「薬をきちんと服用する」ことです。

 

冷所保管の薬をやむを得ず常温で持ち運びする場合は、持ち運ぶのは最小限の量にする、薬をいれたポーチやバッグを温度の高くなるところに置かないなどの配慮が必要です。

 

■薬の保管は湿度にも注意した方がいい?

薬は基本、高湿や水気が苦手です。しかしそれを前提にした包装がされているため、家庭で保管する時にはそれほど湿度に気を遣う必要はありません。ただし、洗面所やキッチンなど水を使うことが多い場所には置かないようにしてください。

また、一包化されているもの(一回に飲む複数の薬を1つの袋に詰め直してあるもの)については、普通の薬シートに入っている時より湿度に弱いため、できれば乾燥剤などと一緒に密閉できる袋や容器に入れて保管するとよいでしょう。

 

以上、薬を自宅で保管する時の注意点を書いてみました。

 

以前のブログで書いたSNSですが、週1回の投稿を続けてなんとなくコツがつかめてきた気がしています。こういう路線で行こうというのが見えてきたというか。といってもまだまだ試行錯誤中ではありますが。

こちらもお時間のあるときにご覧いただけると幸いです。

https://www.tiktok.com/@clustermedical1010?is_from_webapp=1&sender_device=pc

 

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